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**ネットワーク基礎 [#y3e094ae]
1、ネットワークとは?
ネットワークとはコンピュータ同士や、プリンタなどの周辺機器接続し、互いの情報、機材が共有できる環境のことをいう。
またLANとは、限られた範囲内でのネットワークのことであり、インターネットとは、LANを世界規模で接続したネットワークのことである。
・ネットワークを組むことによってCD-Rやフロッピーなどの媒体を使わずに別のコンピュータのデータを利用するなど、1つのプリンタをネットワークに接続している複数のコンピュータで使用できるなどのメリットがある。
LANとは?
LANとはLocal Area Netoworkの略で特定の地域の通信網という意味である。
また、インターネットはこのLANを世界規模で接続したネットワークのことで、様々な企業、組織のLANの集合体である。
だが、1:1ですべてのLANを接続することは不可能。
中央にすべてのLANを束ねるネットワークを作った場合、一箇所に障害が起こると、すべての通信に障害が起こる。(LANの中で起きた障害はLAN内のネットワークで共有しているために全体に障害が起こる)
この影響を抑えるためにネットワークはLANとLANの間に中継するLANが存在し蜘蛛の巣状にネットワークがめぐらされている。
2、サーバとクライアント
ネットワークには「クライアント・サーバ型」と「ピア・ツー・ピア型」の2種類がある。
「クライアント・サーバ型」はサービスを提供する側(サーバ)とサービスを受ける側(クライアント)とがはっきりと分かれている環境のことである。
「ピア・ツー・ピア型」はこの二つの役割が曖昧な環境のことを指す。
・クライアント・サーバ型
クライアント・サーバ型では、クライアントとサーバの役割が明確に分かれている為、サーバ側では、サーバオペレーションシステムを導入したコンピュータが、日常使うコンピュータとは別に必要になる。
すべての共有資源の一元管理が可能等のメリットがある。
クライアントは、サーバの提供する様々なサービスを利用でき、大半の作業をサーバに任せることができ安全である。
また、サーバの設定には専門知識が必要で管理者によるメンテナンスも必要である。
・ピア・ツー・ピア型
ピア・ツー・ピア型のネットワークは接続されているクライアントがファイルやデータの共有を行うサーバとしての役割と、共有された資源を利用するクライアントとしての両方の役割を持つ。
ピア・ツー・ピア型は日常使用しているコンピュータにネットワークの設定のみで構築できる簡易性がある等、数台のコンピュータで使用する分には便利であるが、すべてのコンピュータがサーバの役割を担う為に運営上の問題が多く、データの紛失、セキュリティの面での不安もある。
3、ネットワークの構築
LANといえば一般にはイーサネット(Ethernet)企画のネットワークを指している。
イーサネットには、「バス型」、「スター型」の二つがある。現在は拡張が容易であるスター型が主流となっている。
・バス型
一本のケーブルを中心に、10BASE5などの同軸ケーブルを使いコンピュータと接続する。
また、不要な電気信号の反射を避けるため、ケーブルの両端に必ず、「ターミネータ」と呼ばれる終端抵抗装置を取り付ける。
・スター型
ハブを中心にコンピュータを接続する形態で、バス型と違い接続台数に制限がなく拡張が容易である。
ネットワークケーブル
イーサネットの規格は、代表的な4つの企画に分類されます。
ネットワークケーブルの種類
規格 ケーブルの種類 最大長 最大接続数 接続型
10BASE-T ツイストペアケーブル 100m ハブのポート数 スター型
100BASE-TX ツイストペアケーブル 100m ハブのポート数 スター型
10BASE-2 軽量同軸ケーブル 185m 30台 バス型
10BASE-5 同軸ケーブル 500m 100台 バス型
主に使われるのはスター型で使用される10BASE-T、10BASE-TXの二つでケーブルは両方ともにツイストペアケーブルである。
ツイストペアケーブルには、カテゴリの呼ばれるランクがあり、10BASE-Tではカテゴリ3、あるいはカテゴリ5を、10BASE-TXではカテゴリ5の規格のケーブルを使用します。
ケーブルの両端にはRJ-45規格のジャック(接続部)が接続されています。
ケーブルにはストレート結線とクロス結線の2種類がありますがハブを仲介して接続するにはストレート結線を使用します。
ハブ
コンピュータとコンピュータ、もしくはコンピュータと他のネットワーク機器を利用する際に必要になる。
ハブは持つ機能によって、リピータハブとスイッチングハブの二つにわかれる。
・リピータハブ
一般的にただ、「ハブ」という場合はこのリピータハブを指す。
リピータハブには、10BASE-T用と10BASE-TX用、デュアルスピード(10BASE-T、10BASE-TX両対応)のものがある。
基本的に、ハブのポート数の中でLANを組みますが、ポート数を越えた台数でLANを組む場合は、ハブを連結してポート数を増やすカスケード接続という方法を使用します。
ただし、リピータハブは入力された信号を電気的に増幅しますが、ノイズなども増幅してしまうために信号の信頼性が低下します。
そのため、10BASE-T用のハブなら4台まで、100BASE-TX用のハブなら2台までしかカスケード接続で拡張することができません。
・スイッチングハブ
リピータハブは入力された信号をすべてのポートに送信するのに対して、スイングハブはデータの送信先をMACアドレスで認識し必要なポートにデータを送信します。
この機能はコリジョン(信号の衝突)を減少させることができます。
また、リピータハブと違い、パケット単位で信号の補正を行うため、カスケード段数の制限が理論上はありません。
そのため、大規模なLANには必須のハブといえます。
例えば、コンピュータが4台あった場合で、AからBにデータを送ろうとした場合、CとDにもデータが送られてしまいます。コンピュータCとDは自分宛のデータではないのではないので、届いたデータを削除します。
スイッチングハブでは、これがコンピュータAからBにしか届きません。その間、コンピュータCとDも、通信をすることができます。
スイッチングハブを利用することで、ネットワーク全体のパフォーマンスが向上します。
以下推察
上のことを読む限り、スイッチングハブの方がデメリットもなく使用する際にはいいように思えるが、性能がいいぶんスイッチングハブの方が値段が高いこと、設定が細かいなどのデメリットはあるようである。
また、パケットの種類によってパフォーマンスの伸び率が低い場合などもあるので、パフォーマンスに深刻な問題がない限り、リピータハブで問題はないようだ。
・コリジョン
イーサネットのアクセス制御方式は、CSMA/CD規格である。CSMA/CDとは、データを流す目に回線の空きを調べて、空きを確認してからデータを流すというものである。空きがない場合は空きが確認できるまで待機をする。
そのとき、同時にデータが送られることがあり、その場合、データが衝突する。この衝突をコリジョンと呼ぶ。
LANが混雑している場合はこのコリジョンが頻発し、データの伝送効率が低下します。
4IPアドレス
TCP/IPを利用するネットワークでは、IPアドレスで送信元や宛先を指定する。
1つのネットワーク上でIPアドレスが重複しないように設定する。重複している場合、データの届け先の判別ができない。重複するとコンピュータならば起動時にエラー表示されるが、プリンタやルータなどのネットワーク周辺機器の場合はエラー表示がされないために判別しにくい。※ネットワーク構築時にIPアドレス一覧表を作成すると重複を避けるのに便利である。
IPアドレスとは、「192.168.0.101」のように「.」で区切られた4つの数字から成り立っています。一つの数字は「0~255」の間で構成されている。
・ネットワークアドレスとホストアドレス
IPアドレスは、ネットワークアドレスとホストアドレスの2つに分けられる。
IPアドレスはこの2つの構成によって3つのクラスにわけることができる。
クラス 先頭1ブロック ネットワーク範囲 ネットワークアドレス IPアドレス数
クラスA 1~126 1.0.0.0~128.0.0.0 先頭1ブロック 167万7214個
クラスB 128~191 128.1.0.0~191.254.0.0 先頭2ブロック 6万5534個
クラスC 192~223 192.1.0.0~223.254.254.0 先頭3ブロック 254個
IPアドレスの先頭1ブロックを確認することで、そのIPアドレスがどのクラスに属するのか確認できる。また、クラスに応じて利用できるホストアドレスの数が制限されるので、コンピュータの台数に応じて利用するIPアドレスが変わってくる。
例)192.168.0.11
この場合、先頭のブロックが192なのでクラスはCとなります。
ホストアドレスに利用できるのは、4ブロック目の0~255の256個となりますが、「192.168.0.0」は、ネットワークアドレスとして、「192.168.0.255」はブロードキャストアドレス(ネットワーク上のすべてのコンピュータに信号を送るアドレス)として利用されるので、利用できるのは実際には254個となります。
・サブネットマスク
クラスに応じて利用できるホストアドレスの数が異なる、クラスAのIPアドレスを配布された場合、160万台以上のコンピュータを1つのネットワークとして利用することができる。しかし、コリジョンによる伝送速度の低下、ネットワークの管理などを考えると実用的ではない。その場合、適切な運用管理をするために、ネットワークを分割して小さなネットワークとして利用する方法をサブネットと呼ぶ。
サブネットとしてネットワークを分割する場合、2進数でIPアドレスとサブネットマスクを考える必要があります。例えばクラスAのIPアドレス「126.1.76.240」とサブネットマスク「255.0.0.0」を、2進数に変換した場合
IPアドレス 01111110.00000001.01001100.11110000
サブネットマスク 11111111.00000000.00000000.00000000
となります。
また、サブネットマスクが、「255.255.240.0」の場合は
IPアドレス 01111110.00000001.01001100.11110000
サブネットマスク 11111111.11111111.11110000.00000000
となる。
この場合、ネットワークアドレスは、サブネットマスクの数字が連続して1である部分になるので、「01111110.00000001.01000000.00000000」、の「126.1.64.0」がネットワークアドレスとなります。
ホストアドレスは残りの12ビットになるので、各サブネットで4096個のアドレスが利用できることになる。
・グローバルアドレスとプライベートアドレス
IPアドレスにはインターネットで使われるグローバルアドレスと、インターネットに出て行かないプライベートアドレスの二つがある。
グローバルアドレスは全世界で一意のアドレスで、日本ではJPRS(Japan Registry Service)が管理している。
ISP(Internet Service Provider)は保有するグローバルアドレスを、インターネットに接続する個人のコンピュータやLANに貸し与えている。
インターネットに接続するたびに変更されるアドレスを動的アドレス、常時接続などで決まったアドレスを固定アドレスという。
プライベートアドレスは、LAN内で自由に利用できるアドレスのことで、クラスAでは「10.0.0.0」、クラスBでは「172.16.0.0」~「172.31.0.0」、クラスCでは「192.168.0.0」~「192.168.255.0」になる。
・ルーティング
ネットワーク内で異なるアドレスの場合、物理的につながったアドレスであっても、通信することができません。
ネットワーク同士で通信するにはルータが必要で、ルータのデータを目的のネットワーク先へ配信するための経路選択機能をルーティングと呼ぶ。
5プロトコル
・プロトコル
日本語でいうところの標準規約にあたる。
現在ではTCP/IPといわれるプロトコルがデファクトスタンダード(事実上の標準)になっており、インターネットの標準プロトコルとして利用されています。
・TCP/IP
TCP/IPは単一のプロトコルではなく、TCPとIP、その上で動作するHTTPやFTP、POPなどのプロトコル群のことを指す。
①アプリケーション層
ネットワーク通信で使用する様々なサービスを規定している。アプリケーションごとに様々なプロトコルが存在する。
HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)
WWWサーバとクライアント間でHTMLを中心とした情報をやり取りをするプロトコルで、接続・送信要求・返信応答・接続解除などを行う。
SSH(Secure Shell)
ネットワークにつながれた端末を遠隔操作するプロトコルで、操作したい端末の前に行かなくても、同じように操作ができる。尚、その際の通信内容は暗号化されている。
FTP(File Transfer Protocol)
ネットワークに接続された端末同士で、ファイルをやり取りするためのプロトコル。主にホームページのデータのアップロードや、ソフトウェアのダウンロードに利用される。
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)
電子メールを送信するためのプロトコルで、クライアントからサーバにメールを送信する際に利用されます。
POP(Post Office Protocol)
電子メールを受信するためのプロトコルで、POP3の3はVersion3の意味。SMTPとセットでメールの送受信に利用される。
DNS(Domain Name System)
ホスト名やドメイン名からIPアドレスを調べたり、その逆引きをしたりするプロトコルで、URLをIPアドレスに変換する際に利用される。
②トランスポート層
アプリケーション層からデータを受け取り、インターネット層へ引き渡す。TSPとUDPという2つのプロトコルが存在する。
TCP(Transmission Control Protocol)
データ転送速度や受信確認などの制御を行うため、信頼性の高い通信が可能。メールやホームページなど、インターネットを使った多くのサービスがこのプロトコル上でやり取りされる。
UDP(User Datagram Protocol)
TCPのような制御を行わないため、信頼性は低いがより高速の通信が可能。UDPの通信は到着確認も行わないので、データが届いたかどうか確認できない。リアルオーディオなどのストリーミング型のサービスに多く使われる。
③インターネット層
TCP/IPで最重要な、IP(Internet Protocol)がここになる。ルータがIPアドレスを使ってルーティングを行うのも、この層になっている。IPはUDPと同様信頼性の低いプロトコルのためTCPと併用することが必要である。
④ハードウェア層
インターネット層のデータを0,1のビット列に変換し、そのビットレツを電気信号として送受信する。NICやケーブルなどの、物理的な接続を行う層。イーサネットやPPPがこの層に含まれる。
・パケット
TCP/IPを利用した場合、アプリケーション層で作られたデータはデータを送信するホスト内部で順番に、アプリケーション層⇒トランスポート層⇒インターネット層⇒ハードウェア層へと渡され、それぞれの層で通信に必要なデータがつけられていく。
受信側ではその逆で、ハードウェア層⇒インターネット層⇒トランスポート層⇒アプリケーション層の順でデータが渡されていく。
データを送信する際、データはパケットと呼ばれる塊に分割され、ネットワーク上を連続的に送信される。各パケットはヘッダと呼ばれる送信元や宛先の情報が各層で付加される。
・ヘッダ情報
①送信元/宛先ポート番号
トランスポート層のヘッダ情報として、送信元/送信先のポート番号が付加される。ポート番号はデータをどのプログラムに届ければいいのかを区別するために利用される。
②IPアドレス
インターネット層のヘッダ情報として、送信元/送信先のIPアドレスが付加される。
IPアドレスは最終的なIPパケット宛先として利用される。
③MACアドレス
ハードウェア層のヘッダ情報として、送信元/送信先のMACアドレスが付加される。
MACアドレスは、直接IPパケットを手渡す相手を特定するために利用される。
・名前解決について
TCP/IPのネットワークにおいて、IPアドレスでホストを判別する。各ホストのIPアドレスを覚えておくことは困難なため、ホスト名と呼ばれる英数字や記号に置き換えて利用する。
ホスト名を利用するには、ホスト名とIPアドレスの対応表が必要になる。
この対応表の役割を果たすのがDNSである。
DNSはクライアントが閲覧しようとしたネットワーク先のホスト名からIPアドレスをオート検索するツールのようなものである。
6インターネットへの接続方法
LANとインターネット
利用する回線に対応したルータがあれば、LANから簡単にインターネットに接続することができます。インターネットに接続するには、LANをプライベートアドレスで構築し、ルータにグローバルアドレスを割り当てます。グローバルアドレスにはISPから取得した固定のアドレスを割り当てる方法と、ISPから接続時に自動的に割り当ててもらう方法の2通りがある。
ルータがインターネットの一部として機能し、そのルータを経由して(プライベートアドレスをルータのグローバルアドレスに変換して)LANからインターネットに接続する。
インターネットへの接続方法
インターネット接続には、サーバをインターネットに公開する場合と、インターネット上で提供されているサービスを利用するだけの場合の2種類になります。
インターネットにサーバを公開する場合には、インターネット上のほかのコンピュータからアクセスするために固定グローバルアドレス(もしくはダイナミックDNSなどのサービス)が必要です。固定グローバルアドレスを用いない場合は、一般のISDNやADSLで利用できる動的なグローバルアドレスで代用ができます。
7Linux
Linuxの特徴
オープンソース
Linuxは、オープンソースとしてリリースされ無償で配布されている。そのためコストを低く抑えることができる。また商用のOSを上回る速度で修正が加わっているため安定している。
安定性が高い
連続稼動させても高い安定性を備えている。その理由は、構造が非常にシンプルに作られているからである。
非常に軽い
画像表示にリソースを奪われないため低スペックなコンピュータでも十分な速度で動作する。
開発環境の充実
特別な作業を必要としないまま、CやC++、Perlなどのプログラム言語を使用することが可能である。
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