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赤ちゃんの数学能力は実は高い? 生後6カ月で確率を理解との実験結果が (2021/5/26 14:49:00)
<ドイツの研究チームによれば、確率の概念は生後6カ月でもう備わっているらしいことが分かったという>
赤ちゃんは私たちが考えているより数学が得意かもしれない。ドイツのマックス・プランク認知神経科学研究所(MPI
CBS)などの研究チームは、赤ちゃんにアニメーションを見せて視線の動きを観察し、確率に関する理解度を探った。
実験では生後6、12、18カ月の75人にこんなアニメ動画を見せた。青と黄色のボールが入った透明の容器(圧倒的に青のボールが多い)から2本の管が伸びて、下にある左右の容器にそれぞれボールを落とす。左の容器にはほとんど青いボールがたまるが、右の容器には黄色いボールが多くたまる。上の容器の青ボールは黄色ボールの625倍だから、下の容器に黄色が多くたまる確率は極めて低い。
実験の結果、赤ちゃんの視線の動きから、確率が低い事象により注意を引かれることが分かった。「どの年齢のグループも確率が低いほうを、より長い時間見ていた。黄色いボールがたまることが珍しくて驚いているのだろう」と、MPI
CBS の神経科学者で論文の筆頭著者のエズグ・カヤーンは記している。
ただし、色の好みがあるだけかもしれない。そこでボールの色を変えて同じ実験をしたところ、視線の動きは色ではなく、色の割合との関連性が見られた。
確率の概念を理解し始めるのは、生後6カ月くらいからと考えられる。一方で、確率を推測する能力は、まだ十分ではないようだ。むしろ、「どのくらい珍しい出来事か」という要素が強いだろう。
青いボールが625倍のときは、赤ちゃんは黄色いボールという「起こりそうにないこと」に注意を引かれる。しかし、青と黄色が9対1の場合は、「起こりやすいこと」である青いボールをより長く見ていた。
今回の研究のほかにも、例えば、子供は生まれたときからある程度の数学能力を持っているのではないかと示唆するデータもある。子供を数字の概念に触れさせるのに、早過ぎることはないのかもしれない。
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