ひとには聞けないLED素子とパッケージ
1.素子とパッケージが別の会社の場合もある
LED照明で「チップ」と通称される、光源のひとかたまりのことは「パッケージ」と言います。「チップ」は素子自体をさしますが、「チップ」はパッケージの一部にすぎません。
パッケージ自体を1つの会社が作成している場合もあれば、別会社からチップだけを買い取り、自社でパッケージングを行なったりする場合もあります。どちらも製造上の特許が発生します。また、チップやパッケージングにも特許がかかります。
2.気になる色ムラ・一定ではない色温度対策
LED照明、特に蛍光灯タイプで言えば、1本あたり100個以上のLEDパッケージを使用していると言います。
LEDパッケージを他社から購入するとすれば、1000本分で10万個以上を仕入れると言うことです。
但し、必ずしも10万個すべてが同じ色を出すことはなく、実装する前には必ず選別する必要があります。そのため、10万個使用する場合には、使用個数以上を仕入れることが普通です。
3.ライセンスに関係ない「イエローリング」
LEDを多数使用する蛍光灯タイプと少数のスポットライトタイプでは、光のムラは現れ方が異なりますが、スポットライトタイプで性能の違いを見極める簡単な方法があります。
それは、「イエローリング」です
下に2つの写真を用意しました。比較してみて下さい。
左の写真は中心が白く、中心から離れるごとに色の違いが著しくなっているのが分ります。
光の円の淵に濃い色の輪が見えていると思います。これが「イエローリング」です。これが出ると、照らす対象物の色味に違いが出てしまいます。
一方、右の写真を御覧下さい。右側の製品は中心と周辺の色の違いが少なく、一様に照らすことができます。
この「イエローリング」はパッケージングのクオリティであり、チップのライセンスの有無なのではなく、LEDパッケージの製造時の問題なのです。
日亜製チップ使用
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CREE製チップ使用
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